10月中旬くらいに多摩川の土手でよく見かける「セイタカアワダチソウ」を染料として使い、草木染めをやってみました。
目次
セイタカアワダチソウ
今回染料に使うのがこちら。
黄色いふさふさした花がキュートですね。
多摩川以外でも、あちこちで入手できる外来種の雑草で、日本には戦後米軍の輸入物資に付着した種子によって繁殖が拡大したそうです。
なるべく色の鮮やかなやつを探して持ち帰りました。
花にはアブラムシなどがついていることもあるので、念の為水に漬けます。
染色の手順
さて、無事材料も入手できたので早速染色をはじめていきます。
今回、初めての染色なのでこちらのサイトを参考にさせていただきました。興味ある方は是非どうぞ。
おおまかな手順としては、以下の通り。
1.染液を作る
2.媒染液を作る
3.生地をお湯にかけて染まりやすくする
4.染料に生地(もしくは糸など)を漬け、一定の温度で煮込む
5.染料から生地を取り出し、媒染液に漬け込み、一定の温度で煮込む
6.媒染液から生地を取り出し、再度染料に漬け、一定の温度で煮込む
生地の素材によっては、「3.〜5.」の工程の順番が異なりますのでご注意を
ちなみに、「媒染」というのは、染料を生地に定着させるための工程。媒染の方法はいくつかありますが、今回は比較的かんたんな「アルミ媒染」というやつをやってみます。
では、実際にやってみましょう。
染液を作る
鍋に細かく刻んだセイタカアワダチソウを入れ、グツグツと煮込んでいきます。
このまま30分程煮出しました。煮込んでいくとヨモギのような香りがします。
原産地の北米ではハーブとしても利用されているらしく、一応お茶としても飲めるみたい。
あと、新芽は天ぷらにしても良いんだとか。
媒染液を作る
並行して、媒染液も作ります。
「アルミ媒染」には焼きミョウバンを使うのが良いということなので、スーパーで買ってきました。
ナスのお漬物に使うやつで、100円くらいで買えます。
水100mlあたり5gくらいの分量で、鍋に投入します。
媒染液はこれで完成。超シンプル。
生地を湯煎する
染める生地を湯煎していきます。
この工程は「精錬」と言って、新品の生地に付着する油や汚れを取り除き、染料を染めやすくするために行います。
精錬の方法については生地と糸で異なるようなので、チャレンジする方は事前に調べておいたほうがいいかもしれません。
今回は手ぬぐい用の生地(綿100%)と、毛糸(ウール100%)で染色をします。
いよいよ染色開始!
グツグツ煮込んだセイタカアワダチソウを鍋から取り出します。
うん、ちゃんと色が出てる!
そこに、生地を投入。
生地には輪ゴムでねじねじして「絞り染め」チックなことをしてみました。さて、どうなるかな。
約60度で20分煮込みます。
温度管理はこういうやつがあると便利です。
媒染液に漬ける
20分後、染料液から取り出した生地を媒染液に漬け込みます。
この段階ではちょっと薄まだらな感じ・・・。
このまま80度で30分煮込みます。
最後に染色液に漬ける
媒染液に漬けた生地を取り出して、最後に染色液に漬け込みまた煮込みます。
必ず最後に「染色」で終えることが重要らしいです。
という訳で最後に20分煮込みます。
媒染液に漬け込むと、色がパッと鮮やかに変化したので一度目の染色時よりも色が濃くなっています。
20本後・・・
完成です!
なかなかいい感じに色がついてる!もっと色を濃くしたい場合は、「染色」と「媒染」を何回か繰り返すと良いみたいです。
ちなみに、毛糸のほうはこんな感じで染色しました。
できた!セイタカアワダチソウの草木染め!
まずは手ぬぐい生地の方から。
綺麗な薄黄緑色に染まりました!
輪ゴムで適当に巻いただけでしたが、意外と綺麗に模様がついたのでテンション上がりました。
染める前の生地との2ショット。「染色」と「媒染」を重ねればもっと濃く染められそうですが、このくらいでも十分かなと思います。
次に、毛糸。
こちらは生地より色濃く染まっていました。
(↑その後、妻の手によりボンボンに進化。)
初めての草木染めでしたが、意外と簡単にチャレンジすることができたので、今後も他の染料や媒染方法を試してみたいなと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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