[多摩川だらだらラン紀行]平井川をめぐる冒険

今回は多摩川の支流「平井川」の上流端から、多摩川へ合流するポイントまでをめぐる冒険にでかけることにしました。平井川の上流端は西多摩郡日の出町にある「日の出山」山頂。まずは山頂を目指します。

電車で武蔵五日市駅まで行き、そこからつるつる温泉・福生方面のバスに乗ります。待っているのは僕と、もうひとりのおばあさんだけ。

多くの登山客は別の乗り場から別の登山をするみたいでした。どこに行くんだろう。

しかし、登山っていつぶりだろう?10年くらい前に塔ノ岳に登ったのが最後だろうか…。小学校・中学校の学校行事で登山がある某県出身で、山に囲まれた土地で生まれ育ったので、山に来ると心が落ち着く気がします。

とか、バスに揺られながらのんきに思っていたら、バスの車窓から見た「すぐそこ」にシカが!一瞬だったので写真が撮れませんでしたが、たしかにシカでした。気を引き締めて行かねば。

登山口近くの「松尾」というバス停で下車します。ここから舗装された道を少し進んで登山口に入ります。

久々の登山。足元に十分注意しつつ、トレッキングポールも使って、熊よけの鈴を鳴らして登ります。木々に囲まれる感覚がとても心地よいです。

そして、突然広がる景色など、登山の楽しさを徐々に思い出してきました。

そのとき!ふと目を向けたら

クマ!!

と思ったらただの切り株でした。本当に怖かった。

そんなこともあり、ちょうど1時間くらいで山頂に到着。

いい汗かいたな〜!という感じ。ただ、まだ今回の冒険は始まってすらないんですな。

日の出山 山頂からの眺め

平井川をめぐる冒険のはじまり!

今回は多摩川の支流「平井川」の上流端から、多摩川へ合流するポイントまでをめぐる冒険にでかけます。平井川の上流端は西多摩郡日の出町にあるここ、「日の出山」山頂。

多摩川138てぬぐいで現在地を確認

この辺ですね。

ざっくりですが、平井川はこんな感じ。多摩川合流ポイントは、福生市とあきる野市の境界地点です。

source:川の名前を調べる地図

さあ、山頂に到着したのもつかの間、すぐに山を下ります。下山するときにトレッキングポールを使って走ってみたのですがとても楽しい!滑空しているような爽快な気分にさせてくれました。

さて、まずはバス停のあった舗装道に復帰したいのですが、途中で立ち寄りたいスポットがありました。それは「平井川の源」源流の地の碑。一応、これは見ておかねばと。

10分程度で到着。こんな感じで石碑があり、そばに湧き水的なものもあります。

さて、どうやら下ってきた道をそのまま進んでも良さそうだったのですが、事前に設定したルートでないため引き返すことに。なんか人気のない林道とかでクマとかに遭遇したら怖いし…。(あとから分かったのですが、このまま下った方が平井川の水流に沿って下山できたみたい)

登ってきたルートに戻り下っていきます。この日、松尾から日の出山頂を目指すルートは、そこまで人もいなくて良い感じ。なので、たまに他の登山者とすれ違うとちょっとびっくりします。あと、すれ違う人みんなクマよけの鈴持ってないんですけど、これ、逆に鳴らさない方が良いとかあるんでしょうか…(以前、子グマは興味を持って近づいて来ちゃう、みたいな話をどこかで読んだ気が)

話はそれますが、登山者同士がすれ違うときに発する「こんにちは〜」ってなんだか好きです。たまに、人気がない多摩川でもやりますけど。

さて、下りは早くて20分くらいで元の舗装道路に戻って来ることができました。

こちらが平井川。なんといいますか、誰がどう見ても「清流」っていう感じです。

なんだかもののけ姫のカタカタいうやつ(名前忘れた)のような神秘的なスポットも。※石は積んだら崩しておこうね。

まだ小さいけれど、ヤマメらしき魚影。持参したスマホ用望遠レンズで撮影してみました。なんか、楽しくてついつい30分くらい遊んでしまう。

いかんいかん!と再スタート。走り進んでいくと、もうなんとも言えない美しい清流の景色。

かと思えば、最近きちんと治水整備されたところを発見。この国に失望したり、行く末を案ずることも多いですが、このような場所の小さな川まできちんと点検・整備がされていて、実はめちゃくちゃすごい国なんじゃないかと思ったり。

途中見つけた好きな流れ。

早くも疲れてきたので、道の駅的なところでソフトクリームを補給。

更に下流に向けて進んで行きます。この特徴的な橋は日の出町平井にある「本中橋」。

いや、「ユートピアブリッジ」?

別々の名称がそれぞれ両側に掲げられている橋は珍しいですね。

多分「本中橋」が正式名称なんだけど、橋から眺めた景色はたしかにユートピアのようです。

平井川の看板。上流から下ってきて初めて目にした看板です。

さらに走っていきます。

すると圏央道をくぐる手前に養鶏場が。

東京しゃも、たしかに聞いたことあったな。多摩川ラーメンを作ろうと思っていた頃、誰かに食材として教えてもらったような。気になります。

さて、川沿いの道は徐々に変化してきました。遊歩道的な細い道が続きます。

途中見つけた、牛さんのいるレトロ建築。

そして、ここでランチタイム。平井川から少し離れて、ずっと行きたかった「麺処いし川」さんへ!

ここが「麺処いし川」さんだ!

あの美しいラーメンの姿が頭に浮かんできます。(知らない人は調べてみてね)

さあさあ、早く中に入ろう。

入り口には、「ぱん」!

「ぱん」!

・・・

「ぱん」?

・・・

「麺処いし川」さん!?

・・・

なんと日曜定休、そして、第3日曜はパン屋さんになっているそうです!(この日は第3日曜日。よく調べずに来た私が悪い。)

つまり今日はラーメン食べられないってこと・・・!

口の中を完全にあのラーメンを受け入れる状態にしてきたのに・・・

どうしよう、ちょっともう帰りたくなってき・・・

多摩川神
古畑よ・・・、お前は今日は何をしにきたのじゃ
古畑
はっ、その声は、多摩川神さまッ。
多摩川神
今日は朝早くから山に登り、多摩川を目指しているのであろう。それがなんだ。お前の多摩川愛はその程度か。早く平井川に戻りなさい。

・・・

とかなんとか、多摩川神さまと何度かやり取りをした後、ラーメンをあきらめて仕方なく平井川に戻りました。(麺処石川さん、絶対今度また行く…!電車で行く!)

無事?平井川に戻ってきました。ここから、ジャングル化した道をわさわさ進みます。

所々に良さそうな橋が。歩道橋が結構ある。

川との距離感も近くて良い感じの雰囲気です。

チャーハン。

ラーメンとチャーハン。

ラーメン。

多摩川神
・・・

多摩川神さまごめんなさい、どうしてもラーメン食べたかったから、他のお店を探しました!

こちらは大吉製麺。屋号に「製麺」という言葉が入るラーメン屋さんは間違いないと思い入店。

お店の雰囲気やスタッフの方もそうなんですが、同じようにラーメンやチャーハンも優しい味で美味しい。餃子も美味しそうだったのですが、餃子まで食べたら、もう本当に帰りたくなっちゃいそうだったので今回はやめておきました。

お店を出て平井川に戻ります。この橋はあきるの市の「草花大橋」。

なんと、完成してもう8年?ほど経過しているのに、自転車・自動車は通行不可なんだとか。以前の浅川をめぐる冒険で出会った八王子の流れ橋のように、橋って、色々ありますね。

田畑に流れる農業用水。あと少しで多摩川に合流するぞ、という手前のエリア。

平井川から分水された用水により、田畑が潤っているのを確認…! かつて広がっていただろう豊かな景色に感動。

ラーメンとチャーハンでお腹いっぱいになった頭でぼんやり眺めながら、景色を愛でました。

第二の人生を歩んでいるドア。かつて玄関にあったものが、建築現場の壁になっているのはなかなか感慨深い。ところどころ、こうしたものがあってなかなか楽しいです。

さあ!多摩川まであと1キロくらいまでやってきました。

あのオレンジ色のネットの先くらいが多摩川です!

うーん?

うーん…!

なんと、平井川が合流するポイントはこの日、工事で立ち入り禁止だ!

仕方なく、多摩川を渡って、多摩川から見た合流ポイントをゴールとすることに。

こちらが多摩川本流!やはり本流は良いですな。

合流ポイント(が見える場所)を目指し、福生水辺の散策路からわさわさと多摩川の方に入っていきます。

はい。

見えにくいですけど、もうここでゴールにしたいので、ゴールです!日の出山から流れた平井川はここ、あきる野市と福生市の境界地点で多摩川に合流していました!

今回、初めて登山を含めたルートをめぐってみたので、個人的にとても新鮮な体験になりました。

また、なんといっても平井川の清流の美しさに感動!いつまでも美しい清流でいてもらいたいですなぁ。

さて、多摩川だらだらラン紀行[平井川をめぐる冒険]はこれでおしまい。次回は原点回帰して野川をめぐる冒険に出かけようと思っています。最後まで読んで頂きありがとうございました!