[多摩川だらだらラン紀行]丸子川をめぐる冒険

今日は、多摩川の支流「丸子川」の上流端から多摩川に合流するまでをめぐる「丸子川をめぐる冒険」に出かけます!上流端は世田谷の岡本、合流ポイントは大田区の丸子橋の少し上流あたりです。

いつもは一人でだらだらとめぐっているのですが、この日はなんと一緒に同行してくれる仲間が!しかも3人も!

この日は「多摩川グッズ感謝祭」のコンテンツとして、事前に参加者を公募していたのでした。他の人と一緒に巡るのが初めてなので、なんだか僕もソワソワ。

朝方、小田急線の成城学園前で集合。改札前でテロップを持って参加者さんが来るのを待ちます。なんだか、やっぱりソワソワ。こういうの普段やらないからなぁ。

その後、無事参加者さん全員と対面することができ、簡単な自己紹介を経て出発!

まずは仙川沿いに丸子川の上流端をめざします。仙川、こうして見ると割と護岸護岸してるのですが、中を除くとスッポンなんかもいて自然豊かです。

さて、40分くらい歩いてやっと丸子川の上流端に到着!

参加者のみなさんと

仙川の左岸側(写真左)を流れるのが丸子川。こちらが上流端です。

毎回恒例の多摩川138てぬぐいを使った位置確認の儀式。今日は手伝ってくれる人がいて嬉しい!助かります。

さて、早速進んでいきます!ここは世田谷区岡本付近。

小川のせせらぎのような、心地よい水辺が形成されています。よく見ると、結構メダカ?らしき魚影(中には明らかにペットショップで売られているようなメダカも・・・)や、ザリガニの姿が!

「こんなに水量が少ないのにたくさん生き物がいますね!」

「見て、あそこにもザリガニが!」

いつもは一人だけで噛みしめて終わる現地での感動が、今日は共有できる仲間がいる・・・!

川を眺めながら、魚や生き物をはじめ、暗渠や地層など、それぞれがの好きなものについて語り合いながらめぐっていく濃厚で幸せな時間が続きます。

見えますかね、ザリガニさん。

岡本民家園を通過。ここも良いところなので興味があれば是非行ってみてください。

みんなで丸子川を観察するのに夢中になってチェックを忘れてしまったんですが、岡本民家園すぐ近くの岡本静嘉堂緑地わきで「谷戸川」が合流します。

世田谷区瀬田付近。

少し丸子川の様相も変わってきます。

二子玉川付近までやってきました。足元に「次大夫堀」の石碑が。

そう、本来冒頭で説明することなのですが、この「丸子川」は江戸時代に多摩川から取水されてた用水路「六郷用水」の一部。六郷用水事業を担当した奉行が小泉次大夫さんだったことから、このへんでは「次大夫堀」とも呼ばれています。

さて、更に進んだところで、丸子川は246の下を潜ります。本当はこのまま作を越えて侵入したいんですが、ここはやはり迂回します。しばしの別れに参加者全員暗渠化する丸子川を激写・・・!

付近を通行する方々から割と変な目で見られましたが大丈夫。みんなで撮れば怖くない!

246の下を通る「瀬田アートトンネル」をくぐります。

すると、左手に玉川髙島屋の商業施設「ガーデンアイランド」が。

「あ!ここに出るのか!」と、初めて現在地が正確にわかった参加者さんも。まさか、このそばに川が流れているなんて、分からないですよね。

ガーデンアイランドを横目に少し歩くと丸子川に復帰できます。

せっかくなので、246から出てくる丸子川も確認。

さて、再出発!

と思いきや、またここで丸子川とお別れ。今度は東急田園都市線高架下をくぐります。

再びの別れを惜しみ、丸子川を見送ろうとした我々の視線の先に、小さな瑠璃色の小鳥が!カワセミです!

丸子川右岸に止まり羽を休ませるカワセミ。

すると・・・対岸には猫!

『流石にこの川幅を飛び越えては来ないだろう』と余裕な様子のカワセミと、

カワセミを凝視して何やら苛立っている猫!

・・・

『流石にこの川幅を飛び越えては来ないだろう』と余裕な様子のカワセミと、

カワセミを凝視して何やら苛立っている猫!

・・・

『流石にこの川幅を飛び越えては来ないだろう』と余裕な様子のカワセミと、

カワセミを凝視して何やら苛立っている猫!

・・・

しばらく見守っていましたが、あまり進展がないので先に行くことに。あのあと両者はどうなったんだろう。

カモさん。

謎の施設。

生命力みなぎるけやき。

ちょっとダメそうな藻。

さて、この日は30度を超える猛暑日。知らず知らずの間に水分・塩分を失ってしまうので無理なく休憩をとりましょう。

ということで、

ちょうどよい公園があったのでこの場所で一息つくことに。上野毛自然公園。

30分ほど日陰で休憩・補給して再スタート!休憩のおかげもあり、足取りも少し軽くなったような。休憩大事。

少し進むと何かの水路から丸子川に水が流れ込んでいるのが確認できます。

参加者さんが教えてくださったのですが、周囲の壁からも水がしたたっているのでもしかしたら、国分寺崖線から滲み出る湧き水なのかも!とのこと!

確かによく見ると周囲の壁面から水が出ています。

そう、またこれも今更情報なのですが、丸子川は国分寺崖線沿いに流れているので、要所でこうした湧き水を確認することができるのです。

↑黄色い崖っぷちが国分寺崖線。丸子川はこの崖っぷちに沿って流れています。

歩みをすすめると何やら川沿いにお寺が。ここは善養密寺というお寺だそう。

入り口にたくさんの石像(干支の動物たち?)がいてとても楽しい雰囲気です。

さて、もうすぐこの先で谷沢川と合流するポイントです。

地図でお見せしたほうが分かりやすいかな。

最近知ったんですが、現在の丸子川の水流はここ、世田谷区野毛で谷沢川と合流して、多摩川に合流するんだそう・・・!1990年から現状のようになっているみたい。

つまり、水の流れだけで考えると現代の丸子川は谷沢川の支流。

たぶんこんな感じ

この先も、かつての丸子川の流路に水が流れていますが、こちらは谷沢川の水をポンプで汲み上げて流しているんだそうです。

谷沢川から汲み上げられ丸子川に流れる。ここから、丸子川の新たな流れが始まるのだ。

この先の丸子川にはこれまでの水が一切入っておらず、谷沢川の水が流れているんですが、行政区画的な「丸子川」はこれまで通り大田区丸子橋付近まで続きます。

僕が知っている多摩川の支流の中で、一番マニアックで面白い支流だと思う。

さて、このへんで我々にある問題が。

それは、

『腹が減った』

ということ。

Google Mapによるとこの辺はなかなかの飲食店「無」地帯・・・

いつもは美味しいラーメンを食べるのを楽しみにしているのですが、今日はラーメンどころか何も食べられないんじゃないか・・・

ひとまず、一旦空腹を満たすために最寄りのコンビニに向かい、軽く補給しながらランチの作戦会議を開始。

するとどうやら、近所に「兵隊家」という、そば・うどん屋さんがあるそうなので行ってみることに。やった!もしかしたらラーメンもあるかも。

しかし、「兵隊家」ってすごいネーミングですな。そして気になる味は・・・。

一旦、丸子川を離れ兵隊家に向かう我々。

ついに到着!

ここが兵隊家。

・・・ですか?!

あれ、どういうことだろう。

調べてたら、たしかに地図上ではここが「兵隊家」なんだけど、お店は別の場所(田園調布の方)にあるという驚愕の事実が。

↑兵隊家はこちら。気になる方は行ってみてね。

他にも、飲食できそうなお店を見つけて移動したのですが、長引いたコロナの自粛期間による影響なのか、閉店してしまっているお店もありなかなかお店にめぐり合えない時間が続きます。

・・・とぼとぼと歩く4人。

そのとき!

「なんか、この先に鳩ノ巣っていう中華料理屋さんがあるみたいですよ!」という参加者さんの一言が!

神!!

そして、

中華料理屋!!ラーメンが食える!と、テンションが爆上がりする僕。

たのむ、やっていてくれ!

やっていたァッ・・・!

鳩ノ巣、最高!(奥多摩の方の鳩ノ巣と何か関係あったりします?)

ビール。

ラーメン。

うまいっす。こういうのがいいんだよなぁ。

鳩ノ巣。

ビールは一瞬で空になってしまう

鳩ノ巣最高。

僕はラーメンにしましたが、参加者の方が食べていた冷やし中華もとても美味しそうでした。

さあ、お腹が満たされたところで丸子川に復帰!

気分も良くなったせいか、流れる川の景色も違って見えます。

オオシオカラトンボ。

多摩川台公園付近になると、川の存在感が一気に薄くなります。

多摩川がすぐそば!早く多摩川に行きたい!

さあ、合流ポイント間近。

多摩川に流れこむ丸子川!

青空と同じ色の丸子橋!

というわけでここがゴール!

多摩川本流に到着!

最後に多摩川138てぬぐいで場所の確認。

手伝ってくれる人がいる幸せ。

ここで各自解散。

たった数時間でしたが、ここまで一緒に歩いてきた参加者方々とサヨナラするのがなんだか少し惜しいような気がしました。一緒に川をめぐるのって良いもんですね。

丸子川を舞台に、魚やザリガニ、昆虫や草花、水路や暗渠、地層など、みんなの好きなものをミックスして交換しあったような、めちゃくちゃ豊かな時間でした!

参加者のみなさま、こんなマニアックな謎の会にも関わらず、そして暑いのにご参加いただきありがとうございました!

せっかくなので、丸子橋を渡って対岸から丸子川が流れる国分寺崖線を眺めてみることに。

エピローグ的な感じで丸子川を愛でることができました。

さて、ここで「丸子川をめぐる冒険」はおしまいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

誰かと一緒にめぐる楽しさを知ってしまったので、もしかしたらまた何か企画することもあるかもです!ではまた!