【ブックレビュー】絵本 『日本の川たまがわ』

絵本『日本の川たまがわ』のご紹介。

本書は、多摩川の源流から、河口までを「山のかみさま」と「お使いの男の子」が空から眺めて下っていくという物語。

テレビ東京の『空から日本を眺めてみよう』的なノリの絵本です。

ただ上流から下流までを淡々と下って見ていくのではなく、

周辺に生息する動植物や、歴史的エピソード、産業や、近年の出来事など、様々なネタを散りばめながら下っていきます。

多摩川という1本の川にフォーカスして、その周辺の風土や文化をピックアップしていく当サイト「多摩川を愛でる会」とつながる部分もあります。

読んでいくと、大人でも興味をそそられるそうな小話も。

たとえば、

  • 多摩川競艇場は、砂利を掘った跡地だった
  • 鎌倉時代、分倍河原で戦があった
  • 過去の洪水による分断のため、中流には川を挟んで対面する同じ名前の地名が多い

など。

この本は、その興味深いものに出会える「入口」を、子どもにも分かりやすく提示していると言ってもしれません。

以前紹介した『多摩川飲み下り』が酒飲み必読の1冊だったのに対し、

『日本の川 たまがわ』は是非親子で一緒に読んで頂きたい1冊。

きっと週末は親子で多摩川沿いを散策したくなること間違いなしです。