多摩川に関係する書籍のご紹介です。
今回ご紹介するのはこちら。
『東京都謎解き散歩 武蔵野・多摩・島しょ編』という、東京都の23区外にフォーカスしたマニアックな内容の1冊です。
東京といえば都心部のきらびやかで都会的な風景を思い描きますが、「えっ、ここ東京だったの?」という場所って結構ありますよね。
私が上京して通っていた大学は八王子だったので、「せっかく東京に来たのに、ここは地元よりも田舎じゃないか・・・」なんて思ったものです。
当時は物足りなさしか感じなかったんですが、このエリア(武蔵野・多摩)には時間の流れが早い都心部とは違う、そして地方の「田舎感」ともまた違う、独特の魅力があるんですよね。
「東京の、田舎」みたいな感じでしょうか。
さて、本書ではそんな独特の魅力感たっぷりの武蔵野・多摩・島しょエリアを7つの章で解説していきます。
武蔵野・多摩エリアには多摩川も深く関わってくるので、多摩川に関する情報も満載。
たとえば、
・分倍河原で激しい合戦が行われたのはなぜ?
・強行された三多摩の東京編入
・多摩川で布を晒していたのは誰!?
・小野小町伝説ー東国のむかひの岡とはどこ?
・玉川上水はなぜ今の位置につくられたか
・多摩川の両岸に同じ地名があるって本当?
・武蔵野の面影を残す野川の「ハケ」とは
・・・などなど、多摩川好きの人にはたまらない魅力的なコンテンツになっています。
個人的には戦前の東京市が神奈川県より移管した「三多摩」エリアのエピソードが印象的でした。
あるいは、鎌倉幕府の最終防衛線であったという多摩川で行われた分倍河原での合戦。
江戸幕府をひらいた徳川家康も多摩川を最終防衛線としていて、西軍を恐れ多摩川に一本も橋をかけなかったという話を思い出すとともに、
『シンゴジラのゴジラの防衛ラインも多摩川だったよな』なんて思ってみたり。
もし、自分の住んでいる場所がこの武蔵野・多摩エリアだったら、是非一度読んでみることをおすすめします。
ちなみに、この「謎解きシリーズ」は他の地域編もあるので、興味がある方は探してみてはいかがでしょうか。